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マーケティング戦略I   中川   理

Marketing   Strategy   I


■講義目的

   マーケティングという言葉を知ってはいても、実際に、それを体系的に学習している人はそれほど多くはない。マーケティングは、ビジネスを行う上での基本的な考え方であるだけでなく、" よりよい生活を送るための知恵 " でもある。
   マーケティングの根幹をなすのがマーケティング戦略であるが、このマーケティング戦略を理解する一番の近道は、マーケティングに関する様々なフレームワーク (手法や汎用的な考え方) を自分のものとして使いこなせるようになることにある。つまり、単なる知識として理解するだけでなく、恋愛など、自分の身近な例に当てはめて、物事を考える癖を身につけることが重要である。3 点にある。

1.「勉強のための勉強ではなく、役に立つから勉強する」ということを知ってもらい、マーケティングというものにそもそも興味を持ってもらう。
2.マーケティング戦略の基本的フレームワークの有用性を理解してもらう。
3.そのフレームワークを使えるように訓練をしてもらう。

   本講義では、指定図書は特には指定しない。授業にて配布する (大量の !) 講義ノートに書き込みをしてもらいながら、理解を深めてもらうものとする。この講義を通じて、頭を使う訓練、勉強したことを実際に活用する訓練をして頂きたい。

■講義要旨

マーケティングを理解する上での武器である「マーケティング戦略のフレームワーク」を、1 授業につき 1 つずつ取りあげることを基本とする。本講義で取りあげるフレームワークを知らずして、マーケティング戦略を語ることはできないが、逆に、これを知っておけば、マーケティングについて一通りは語る資格があるというレベルになる。

【マーケティング戦略の基本】
  1. 「マーケティング戦略概要」- まずは、全体観を持とう !
  2. 「マーケティングの基本用語」- 基本を理解することからすべてが始まる -
  3. 「マーケティング・コンセプト」- なぜ、今、顧客志向なのか ? -
  4. 「3C と 4P」- モレ、ダブリなく考え尽くせ ! -
【マーケティング環境分析のフレームワーク】
  1. 「SWOT 分析」- 置かれている状況を認識せよ ! -
  2. 「ポーターの 5 フォース」- 敵は誰なのか、どこにいるのかを考えよ ! -
  3. 「28 の法則と ABC 分析」- 戦略の焦点をどこに絞り込むかを考えよ ! -
【マーケティング戦略のフレームワーク】
  1. 「ポートフォリオ・マネジメント」- 将来を見越したバランスの取り方を考えよ ! -
  2. 「アンゾフの多角化戦略」- 事業をどのように拡大すべきかを考えよ ! -
  3. 「ターゲットマーケティング」- 分類して、狙いを定め、差別化して攻めよ ! -
  4. 「ポーターの競争優位の戦略」- 何を以って、競争に打ち勝つかを考えよ ! -
  5. 「コトラーの競争戦略」- 自分の位置付けに応じた戦略を採用せよ ! -
【4P 各論】
  1. 「製品戦略」- プロダクトライフサイクル -
  2. 予備日
  3. 予備日

<第 1 講>「マーケティング戦略概要」 - まずは、全体観を持とう ! -    掲示板へ    資料DL

   「マーケティング戦略とは、何を学ぶ授業であるのか」、「マーケティング戦略を理解することが何に役立つのか」ということを理解してもらうために、これから取りあげる授業の内容を概観する。また、マーケティングに対する現時点での関心の程度などを把握するためのアンケート調査を行う。

<第 2 講>「マーケティングの基本用語」 - 基本を理解することからすべてが始まる -    掲示板へ    資料DL

   例えば、新しいゲームをしようと思ったら、まずは言葉やルールを覚えなければならない。それと同様に、マーケティング戦略を理解するためには、まずは基本的な言葉や考え方を理解する必要がある。    本講義では、マーケティングという言葉の定義、マーケティングとセリングの違い、ニーズとシーズの違い、ニーズとウォンツの違いなどについて具体例を示しながら理解してもらう。言葉を弁別して使い分けるだけでも、マーケティングというものがどういうものかという理解のとっかかりとなる。 [Key Word] マーケティング v.s. セリング、ニーズ v.s. シーズ、ニーズ v.s. ウォンツ、など

<第 3 講>「マーケティング・コンセプト」 - なぜ、今、顧客志向なのか ? -    掲示板へ    資料DL

   マーケティングという考え方は、時代環境、需要と供給の関係から、大きく変化してきた。    本講義では、マーケティングの基本的考え方であるマーケティング・コンセプトの変遷について考えてもらう。モノが不足している状況では何が重要か、モノが十分に市場に行き渡っている状況では何が重要か、ということを考えてもらうことが、マーケティング戦略を考えてもらうための前提となる。 [Key Word] マーケティング・コンセプト、生産志向、製品志向、販売志向、顧客志向、社会公共志向、など

<第 4 講>「3C と 4P」 - モレ、ダブリなく考え尽くせ ! -    掲示板へ    資料DL

   一言でいうと、マーケティング戦略は、頭を使うことそのものである。ただ、闇雲に、「頭を使え !」と言っても、それは極めて難しいのも事実である。したがって、考えるためのフレームワークが必要になる。    本講義では、マーケティング戦略を考えるにあたっての基本的な考え方である「3C」と「4P」について理解してもらう。このフレームワークを理解するだけでも、戦略を考えるにあたっての基本的な方針を見出すことができるようになる。 [Key Word] 3C (Customer、Competitor、Company)、4P (Product、Price、Promotion、Place) 、MECE (ミッシー) 、など

<第 5 講>「SWOT分析」 - 置かれている状況を認識せよ ! -    掲示板へ    資料DL

   日常生活においても、何らかの行動をとる前にすべきことは、状況を認識することである。    本講義では、マーケティング環境分析の基本的なフレームワークとして、SWO T 分析を解説する。SWOT分析は、内部環境分析と外部環境分析から成り、その分析結果により、どのようなマーケティング戦略をとるべきかの方針を立てることが可能となる。 [Key Word] SWOT 分析 (Strength、Weakness、Opportunity、Threat) 、など

<第 6 講>「ポーターの 5 フォース」 - 敵は誰なのか、どこにいるのかを考えよ ! -    掲示板へ    資料DL(未)

   「敵、ライバルは誰なのか ?」を考えるにあたって、陥りがちなのは、今現在、目に見えている競合だけを考えてしまうことにある。言い換えれば、潜在的な競合がどこに隠れているのかを検討することが重要である。    本講義では、外部環境をより詳細に分析するためのフレームワークとして、マイケル・ポーターの「5 (ファイブ) フォース」を取りあげる。SWOT 分析でいう Threat の要素を競合の観点から精緻化した分析方法である。 [Key Word] 5 フォース、マイケル・ポーター、など

<第 7 講>「28 の法則とABC 分析」 - 戦略の焦点をどこに絞り込むかを考えよ ! -    掲示板へ    資料DL(未)

   アリは忙しそうに動き回っているが、よくよく見ると、働いているアリは2割しかいないと言われている。それと同様に、企業の活動を見てみると、自社の売上を事業別に分析すると、商品ラインアップの 2 割で 8 割の売上を稼いでいるような状況が見られることが多い。また、顧客別にみても、2 割の顧客で 8 割の売上を上げているような状況がよくある。これが 28 (ニッパチ) の法則である。    本講義では、ABC 分析的なアプローチから、商品分析、顧客分析をするための方法論を紹介し、「経営資源をどこに重点的に配分すべきなのか」という戦略の立て方を理解してもらう。 [Key Word] 28の法則、パレートの法則、など

<第 8 講>「ポートフォリオ・マネジメント」 - 将来を見越したバランスの取り方を考えよ ! -    掲示板へ    資料DL(未)

   企業が将来の事業戦略を考えるにあたって、自社の様々な事業の位置付けを把握することが求められる。どの事業に積極的に投資すべきであるのか ? どの事業は撤退すべきであるのか? という戦略の濃淡をつけることが求められる。    本講義では、市場の成長性と市場における自社のシェアという観点からなる「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント」の考え方を紹介する。 [Key Word] PPM、ポートフォリオ、スター、負け犬、花形、問題児、など

<第 9 講>「アンゾフの多角化戦略」 - 事業をどのように拡大すべきかを考えよ ! -    掲示板へ    資料DL(未)

   今現在、行っていることをそのままやり続けるべきか、それとも他のことをやるべきなのか ? それを考えるためのフレームワークが、アンゾフの多角化戦略のフレームワーク (PM マトリックス) である。新規市場 (Market) を開拓すべきなのか、新規製品 (Product) で対応すべきなのか、を検討する際にこのフレームワークは有用である。    本講義では、アンゾフのフレームワークの適用方法について紹介し、どのようにして事業ドメインを拡大していくかを考えてもらう。 [Key Word] 事業ドメイン、多角化、アンゾフ、PM マトリックス、など

<第 10 講>「ターゲットマーケティング」 - 分類して、狙いを定め、差別化して攻めよ ! -    掲示板へ    資料DL(未)

   例えば、恋人が欲しいと思ったとする。しかも、今現在、全く当てもない。さて、あなたは何をすべきだろうか ? それを考えるのに役立つのが、マーケティングの最も基本的なフレームワークの一つである Segmentation、Targeting、Positioning の 3 つの概念である。    本講義では、現在のマーケティングにおいて、もっとも一般的な考え方である STP マーケティングについて理解してもらう。 [Key Word] セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、差別化、など

<第 11 講>「ポーターの競争優位の戦略」 - 何を以って、競争に打ち勝つかを考えよ ! -    掲示板へ    資料DL(未)

   競争に勝つためにはどうすればいいのか ? 一言で言えば、自分の強みを活かすとともに、他者との違いを明確にアピールすることが重要である。    本講義では、ポーターの競争優位の戦略のフレームワークに基づき、コストと差別化の観点、あるいは、ターゲットの幅の観点から、競争戦略における優位性を確立するための考え方を紹介する。 [Key Word] KFS(Key Factor for Success)、競争優位の戦略、差別化、コスト集中、など

<第 12 講>「コトラーの競争戦略」 - 自分の位置付けに応じた戦略を採用せよ ! -    掲示板へ    資料DL(未)

   No.1 の地位にいれば、今の位置付けを維持することが重要であり、No.2 の位置付けにいるのであれば、No.1 になるためにどうすべきかに頭を使うことを考えるだろう。つまり、自社の位置付けに応じて、取るべき戦略は異なるものとなる。    本講義では、コトラーの競争戦略のフレームワークを解説し、リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャー、それぞれの立場において、何をすることが最も効果的な打ち手であるのかを考えてもらう。 [Key Word] マーケットシェア、リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャー、など

<第 13 講>「製品戦略」 - プロダクトライフサイクル -    掲示板へ    資料DL(未)

   例えば、テレビは昔からある製品なので、どんな家庭にも置いてある。それに対し、大画面テレビは誰もが持っている製品ではない。この 2 つの製品の製品特徴や製品の種類などを見ても、製品の成熟度 (市場浸透への段階) によって、打つべき手は異なることがわかる。 本講義では、製品にも人の人生と同様に寿命があり、それぞれの製品のライフステージに応じて、取るべき戦略が異なることを説明する。 [Key Word] ライフステージ、プロダクトライフサイクル、ロジャースの普及曲線、など

■教科書

   特に指定しない。

■指定図書

   特に指定しない。

■参考

[1] P. -コトラー著、小阪、疋田、三村訳『マーケティングマネジメント 第 7 版』プレジデント社

■参考URL

   特になし。

■評価方法

   期末試験 59%、授業出席点 41%

■評価基準

  • すべての授業に参加しアンケートを提出しても期末試験を受けないと単位は与えない。
  • 期末試験で満点をとっても、登録期間後の授業に少なくとも 1 回以上参加していないと単位は与えない。
  • 授業出席点 (アンケート等) 41 点は、登録期間後の授業において評価を行う。
  • 講義時間中に実施する「アンケート」は、記入し提出することで出席点とする。白紙の場合の出席点は 0 点とする。
  • 必要に応じて、アンケートの代替として、演習や宿題を課する可能性もある。
  • 期末試験は、主に、各回の授業で学習してもらった「フレームワークを理解しているか、活用することができるか」という観点から出題する。

    ■留意点

  • 講義ノートは、参加した学生のみに配布し、原則、その後の授業では配布しない。
  • アンケート等において不正行為を行ったものには単位を与えない。
  • 遅刻・私語は厳禁とする。退室してもらうだけでなく、単位も剥奪する。
  • 授業にて配布するプリントの量は膨大だが、後学のためにも分量は減らさない。
  • 「講師のコンサルタントとしてのコンサルの実例を授業で紹介して欲しい」という要望があることは理解しているが、クライアントとの守秘義務契約上、紹介することはできない。
  • 質問や相談がある場合には、何でも気軽に s-nakagawa@tama.ac.jp にメールすること。

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